物件選びを行う上で最も重要になるのは、物件の立地条件です。
通常、借りる側にとって人気が高い場所はそれだけ高い家賃収入
が得られ、収益性が高まることになります。
空室リスクも小さくなります。
まずは、投資対象にもよりますが、地域の主要駅からの所要時間
(不動産広告では、徒歩所要時間を80m=1分で計算) や
スーパー、コンビニなどの商業施設、学校、銀行、郵便局といった
公共施設の整備状況などを確認するとよいでしょう。
また、立地条件によって、どういったタイプの借り手 (入居者) の
需要があるのかを確認しておく必要があります。
立地条件に対する借り手のニーズを把握することが重要に
なります。
併せて、将来の見通しを立てる上で、 「人口動態(≒人口の変化)」 、
地域経済の動向や再開発の計画などをチェックする必要があります。
収入となる家賃の設定によって利回りが変わってきてしまいます
ので、周辺の家賃相場と比べて適当かどうかをチェックする必要
があります。
周辺の家賃相場と比べて高いと、当初は入居したとしても空室が
出たときには家賃を値下げしなければならなくなり、最初に期待し
ていた利回りが得られなくなってしまうことがあります。
また、中古物件を選択する際には、空室がある場合にはその空室
の期間を、家賃の滞納者がいるのかどうか、入居者の属性につい
ては確認しておいた方がよいでしょう。
一方、支出については、物件購入時の諸費用だけではなく、固定
資産税・都市計画税、管理費、維持修繕費などの費用が具体的に
どれぐらいかかるのか事前に確認し将来の大規模修繕をいつ、
どのくらいの費用をかけて行うのかも想定しておいた方がよいでしょう。
古い建物ほど、将来、修繕費用や設備のリニューアルのための
費用が多く発生する可能性が高まります。
耐震性についても確認しておく必要があります。
昭和56年に建築基準法が改正され、耐震基準が強化される方向
で見直されましたので、それ以前の古い耐震基準の建物について
は、注意しておいた方がよいでしょう。
また、建物は購入した後、そのままほったらかしというわけにはい
きません。
定期的なメンテナンスが必要になります。
エレベーターなどの設備の点検、共用部分 (エントランスや廊下)
の清掃、警備システムなどがきちんとしているかどうかが具体的な
チェックポイントとなります。
管理がしっかりしている物件は、当然ですが、心地よく住み続ける
ことができます。
建物が古くなったとしても、継続的な家賃収入をある程度見込むことができます。
新築の場合は、管理の体制や将来の修繕の計画がどうなっているのかを確認しておきましょう。
不動産投資の場合、長期的なスパンで行なう投資ですから
将来性をみなければいけません。
国、地方公共団体の計画には注意し、事業予定地、大きな空地や
駐車場をチェックしておきましょう。
隣に大規模な建設物が建つ可能性もあります。
また近所に地下鉄ができる予定があったり、計画道路や区画整理
等にかかる物件は、スケジュールどおりに実施されるかの問題は
ありますが、税金の優遇措置や都市計画法上バリューアップとな
るメリットが取れることもあります。
また大規模再開発でマンションが乱立する恐れがある場合は、
入居者確保が難しくなる恐れがあります。