建築基準法で定められた採光や換気の基準を満たしていない部屋を「サービスルーム」
「フリールーム」と呼ぶ。間取り図では、3LDK+S、2LDK+FなどSやFで表すことが多い。
居室として使うことも事実上可能であるが、書斎や収納スペースとして使うのがベスト。
津波や高潮、がけ崩れ、洪水など災害の危険が著しく、また災害防止に膨大な費用がかかる区域として、
地方公共団体が条例で指定した区域のこと。
最高限度高度地区とは、高さの最高限度を定めた高度地区のこと。「最高限度は○メートルとする」と
いうように高さで指定される場合と北側隣地斜線で指定される場合があり、自治体によって異なる。
催告書とは、家賃の滞納のため賃貸契約解除を貸主から借主に伝える文書です。
それは主に賃貸契約の借家やマンションまたはアパートなどでそのようなことがおこるといえるでしょう。
通常は貸主が、配達証明付の内容証明郵便で送るのが確かな方法といえるでしょう。
これについて未払いの家賃が継続していることが明確に記載してあることが必要となります。
そしてまた貸借契約書の内容が記載してあることも外せません。
そして一定期間を過ぎても家賃が払われないなら賃貸契約を解除するという表記があるのが
催告書の内容です。
最多価格帯とは、販売価格の中で一番多い価格帯(100万円単位)のことです。
分譲宅地や新築分譲住宅、新築分譲マンションの価格について、すべての住戸の価格を示すことが
困難であるときは、1戸当たりの最低価格、最高価格および最多価格帯と、その価格帯に属する戸数を
表示することが認められています。
この場合、販売戸数が10戸未満のときは、最多価格帯の表示を省略することもあります。
最低限度高度地区とは、建物の高さの最低限度を定めた地域地区のことをいいます。
用途地域内の市街地において、高さの最低限度を定めることで、市街地中心部の商業地・業務地などで、
土地の高度利用を図ることができます。また、一定の高さの建物を建てることによって、延焼を防ぐ機能も
期待できるので、市街地の防災構造強化を図ることもできます。
高さの最低限度の決め方は自治体によって異なります。なお、最高限度高度地区と
最低限度高度地区とをあわせて「高度地区」といいます。
一定の高さ以下の建物は建てられないという、高度利用地区における規制のことをいいます。
左官工が行う工事。モルタル塗り、日本壁塗り、プラスター塗り、またサッシまわりのモルタル詰めや
打放しコンクリートの補修などの工事。
債務者の財産から債権者が優先的に返済を受けることができるという権利のこと。
しかし、すべての債権者に先取特権が認められるわけではなく、特殊な債権を持 つ債権者だけが
認められる。
差押登記とは、抵当権の登記がしてある不動産の所有者である債務者に対して、債権者が抵当権を
行使し、競売の申し立てが裁判所によって認められたときになされる登記を指します。
順序としては以下のとおりなされる。まず、債権者が競売の申し立てを、対象物件を管轄する
執行裁判所に申し立てる。つぎに裁判所より、不動産執行を始める旨および対象不動産を差し押さえる旨を
宣言する決定が下されます。開始決定がなされると、裁判所から法務局へ差押登記の嘱託がなされ、
法務局はそれを受けて、差押登記を行います。その後、債務者、債権者に開始決定が連絡されます。
指値とは、売買にあたって、客が指定する値段をいいます。不動産の売買では、買主が希望する
購入価格のことです。
買主が指定する「指値」に対して、売主が指定する値段を「出値」(だしね)といいます。
中古物件の売買などでは、買主が媒介業者(不動産業者)に価格交渉を依頼する場合があります。
売主と買主の交渉・調整を特定の媒介業者が行う場合もあれば、買主から依頼された媒介業者と、
売主から依頼された媒介業者と、業者間で交渉・調整がなされるケースもあります。
調整の結果、実際に取引した価格を「成約価格」といいます。
サッシュとは、ガラス窓に使う、金属製の窓枠のことです。サッシともいいます。
サッシュは、工事としては、ガラス類や玄関やバスルームのスチール製のドア、網戸などと同様、
金属製建具工事の段階で備え付けられます。最近では、遮音効果の高いペアガラス、ペアサッシュを
採用するケースも増えています。窓サッシュの遮音等級を表すのは「Ts」という記号で、Ts-15から、
Ts-40まで5等級刻みに段階があり、数字が大きいほど遮音性能が高くなります。
ほかにJIS規格・T値もありますが、内容はほぼ同じで、Ts-25がT-1に、Ts-40がT-4に相当します。
数字が大きいほど遮音性能が高くなります。また、遮音性能の高い窓は断熱性にも優れているようです。
査定価格とは、中古物件を売買するときに「いくらで売れるか」を不動産会社などプロが示す
価格をいいます。
価格査定には有料、無料があります。
中古住宅の査定は、購入時の価格、契約関係の資料、登記資料、リフォーム履歴などを参考にしながら、
物件の維持管理状況などをチェックします。そのうえで、路線価や公示価格、周辺地域での
取引事例などを参考にして、適正と思われる価格を算出します。
サニタリーとは、キッチンを除いた浴室、洗面所、トイレなどの衛生のための設備を持つスペースの
総称です。 また、その中の小物や設備も含みます。
欧米では、寝室に隣接して浴室、洗面所、トイレの3つの機能をひとつにまとめた、プライベートな
バスルームを設けることが多いようですが、日本の住宅では、それぞれを扉で仕切られた別々の
空間におくことが一般的です。
「sub contractor」の略。ゼネコンの下請け会社のこと。
ゼネコンが注文を受けたプロジェクトにしたがって、実際の工事を担当する業者をいう。
更地とは、建物などがなく、借地権などの使用収益を制限する権利が付いていない宅地のことをいいます。
建物などがなくても、借地権が付いていれば更地とはいえません。ただし、抵当権だけが付いている
場合は、更地といいます。抵当権は土地の使用収益を制限する権利ではないためです。
周囲の道路や地盤より一段下げて造った、広場や庭園のこと、または、そのような造園上の手法の
ことをいいます。
屋根がなく、周囲を建物(やその基礎)などで囲われた構造になっています。
見下ろしたり、見上げたりする立体的な景観効果を演出できます。
三隣亡とは、六曜と同じように占いによる日々の吉凶のひとつで、言葉のとおり、近隣三軒が
亡ぶほどの災いがある日のことを指します。
特に建築関係にとっては、この日は最悪とされ、着工・上棟などはこの日を避けなければならないとされます。その日に建築をすれば、近隣三軒にまで災いが及ぶとされる日です。建築関係では最も忌み嫌われる。
しかし、江戸時代の暦には三隣亡の記述は一切なく、むしろ三輪宝と書かれ吉日とされていたという説も
あります。
当て字によって言葉の意味が変わってくるのはめずらしい話ではないが、180度意味が逆転したものも
めずらしいです。
財形住宅融資とは、勤務先で財形貯蓄をしている人が、住宅購入時に利用できる融資です。
貯蓄期間1年以上で、貯蓄残高が50万円以上であれば利用できます。最高4000万円まで借入可能で、
他の融資との併せ借りができます。
また、勤務先から住宅手当や利子補給などの援助を受けることもあります。
金利は5年ごとに見直される固定金利のため、金利変動リスクがありますが、
利率は低めに設定されています。
雑工事とは、工事費見積書の項目以外の工事費のことです。
この雑工事にかかる費用というのは本体工事の約8%以内が目安であるといえるでしょう。
これに関連しているものといえば、カーテンボックスや各種場所の手すり、そしてポストや表札なども
それらの雑工事の費用に入るといえるでしょう。このように雑工事とは、主要な工事といえる本体工事に
対してのものであるといえます。これらは工事費見積書の各項目のどこにも入らない工事費となっています。
鉄筋コンクリート造で用いられる構造のひとつ で、シドニーのオペラハウスで使われている構造。
曲面板構造、貝殻構造とも呼ばれ、貝殻(シェル)状の薄い曲面板を外殻に使用する。
講堂やスタジアムのように、大きな建物の屋根や壁などを構成するのに適しており、
軽量でコストパフォーマンスに優れている。
市街化区域とは、都市計画の区域内で、既に市街地となっている区域と、およそ10年以内に優先的かつ
計画的に市街化を図ることになっている区域のことをいいます。この区域では、用途地域が定められ、
道路、公園、下水道などの都市施設を整備するとともに、土地利用を規制することによって、良好な
都市環境の形成が図られます。
市街地再開発等融資とは、法定再開発事業や誘導再開発(総合設計、特定街区、地区計画等)事業による、分譲住宅を購入する際に受けられる公庫融資のことです。
この融資はマンション購入融資などと同様に、購入価格の8割まで借入れ可能で、金利も同水準です。
2007年4月、住宅金融支援機構への移行により、融資の対象は、2005年3月までに住宅金融支援機構が
計画承認した分譲住宅を購入する人、住宅債券(つみたてくん)または住宅積立郵便貯金の積立者に
限定されました。
市街化調整区域とは、都市計画の区域内で、市街化を抑制することになっている区域のことをいいます。
この区域では、原則として、建物を建てることも、開発をすることもできません。
主として建物の賃借人が、賃料その他賃貸借契約上の債務を担保するため賃貸人に交付する
金銭をいう(民法316条、619条2項参照)。
このほか権利金、保証金等も授受されることがあり、その性格および内容は当事者の合意によることに
なるが、敷金は契約が終了して、建物等を明け渡した後に、未払賃料等があればこれを控除したうえで
返還される点に特徴がある。賃借人は契約継続中に、敷金によって不払賃料に充当させることはできない。
敷金返還請求権は建物等を明け渡したときに発生するから、賃借人の建物等の明渡しと同時履行の
関係にない。また敷金には利息を付さないのが普通であり、建物等の所有権(賃貸人の地位)が
移転したときは、新所有者に引き継がれる。
色彩調節とは、色が人間に及ぼす生理的、心理的な作用を元に、その色の持つ特性や効果を生活に
取り入れて利用することを指します。青や緑などの寒色は、人間に落ち着きや涼しさを感じさせるし、
赤やオレンジなどの暖色は暖かさを感じさせます。
また、ベージュには脈拍や血圧を安定させる効果があるとも言われます。
このような色の性質を知って、うまく取り入れれば、快適に生活ができます。
敷地権とは、マンションなどの区分所有建物において、建物と一体化した土地に対する権利のことです。
敷地利用権ともいいます。マンションを購入すると、区分所有権と同時に敷地権も所有することになります。
区分所有建物では、敷地は所有者全員の共有物であるため、敷地権は「敷地持分の共有」または
「敷地持分の準共有」となります。
敷地権の登記がされると、専有分についての権利に関する登記は敷地権についても同じ効力を
もつことになります(区分所有権が移転されると、敷地権も同様に移転されるなど)。
敷地検査とは、建物を建築するに当たって、敷地に関してさまざまな点を検査することです。
通常は施工を依頼したハウスメーカーや工務店などが無料で行ってくれます。
敷地検査では、隣地との境界線や接道、日照など、建築基準法に照らしてどの規模の建物が
建築可能かを調べたり、電気、ガス、水道などの引き込み状況なども確認します。
また、実際に工事をする際に、工事車両の駐車場所や、どの大きさの工事車両や機材が持ち込めるか
なども検討されます。家を建てる前には、敷地検査は不可欠で、十分な検査を実施していないと後々の
トラブルにつながります。なお、施主は敷地調査に同行して、自分の目で確認しておくのがいいでしょう。
敷地所有権とは、敷地に対する所有権のことです。敷地に対する権利は、所有権以外に借地権もあり、
建物の所有権と敷地の所有権を同じ人が持っているとは限りません。
そのため、敷地に対する所有権を、特に「敷地所有権」と表現しています。
不動産物件を購入するとき、建物と一体になっている敷地を、安易に「所有権」だと思い込むことは危険です。売買契約に際しては、必ず登記簿で確認しましょう。
また、所有権の場合にも、実測面積と登記簿面積が異なっていたり、隣地との境界が不明確な
場合もあるので注意が必要です。
敷地面積とは、建物が建っているか、これから建物を建てる土地の面積のことです。
敷地面積には、登記簿に記載されている登記簿面積(地積)と、実測面積があります。
地積は明治時代に作られた古いものがベースになっているので、都市部や分譲地を除くと
不正確なものが多くなっています。
そのため、不動産の取引に際しては、土地家屋調査士など専門家に依頼し、正確な実測を行いましょう。
仕口とは、構造部材である柱や梁などに使われるものであるといえます。
それらは2つ以上の部材を組み合わせながら接合する方法であるものであるといえます。
それぞれにほぞとほぞ穴をつくり組み合わされるといえるでしょう。それはなぜならその部分に
かかった力が確実に、的確に伝わるように考えられているからです。
ほぞとは、(凸型のことといえるでしょう。それはある木材どうしを結合する所の場合に、片方の木材の
端につくるものであるといえるでしょう。ほぞ穴といったりする場合には、ほぞが入る凹の部分のことを
いうといえます。
最近の傾向を見た場合ではプレカットされた部材を建築現場に持ち込むことが多いといえるでしょう。)
つまり接合部分を仕口といいます。
それはつくり方によって、軸組や建物全体の強度にも影響するといえます。
四隅線とは、家相上の性質を示した直線です。これは家の敷地を仮に正方形と考えた場合に
その中心の点から4つの隅へ向けて直線を引いた場合にそのような四隅線ができます。
詳しく言えば北西、北東、南西、南東に延ばした直線のことです。その4本の直線上にトイレやキッチンの
流し、または玄関のドアなどがあると陰陽五行説のために家相上、災いが起こることからよくないと
いわれています。これ以外にもいろいろな説が家相上あるといえるでしょう。
シンク、ガスコンロ、レンジフード、収納ユニットなどのパーツを組み合わせて、天板と呼ばれる
一枚板をのせてひとつにしたキッチンのことをいいます。
現在は一般的な住宅に広く普及し、設置場所の広さや形、組み込む機能などに応じて、
様々なバリエーションのキッチンを作ることができます。
質権とは・・・債権の担保として債務者または第三者から受け取ったものを債務が弁済し終わるまで
自分の手元にとどめておき、弁済がなかったら競売にかけてその価格から他の債権者に優先して
弁済を受けられる権利のこと。賃貸借契約では、テナントが賃貸ビルへの入居に際して必要な
保証金を銀行の融資でオーナーに差し入れた際、オーナーに対して発生する保証金返還請求権を
銀行に対する債権の担保として質入れすること例がある。
シックハウス症候群とは、建材に含まれる化学物質などが原因で起こる一連の症状のことです。
新築やリフォーム後の住居で、倦怠感、めまい、吐き気、頭痛、湿疹、呼吸器疾患などの症状が
あらわれることを言います。原因となるのは、建材や家具に使用される接着剤や塗料に含まれる
有機溶剤、木材の防腐剤、殺虫剤などで、ホルムアルデヒドやトルエン、キシレンなどの
VOC(揮発性有機化合物)の関与が考えられています。近年の住宅が気密性に優れていることで、
換気不足による悪化が言われています。1990年代に患者数が増加し、原因が判明したことで
社会問題となりました。2003年、改正建築基準法によるシックハウス対策が義務付けられています。
シックハウス対策とは、2003年に施行された改正建築基準法による規制をさします。
改正建築基準法では、シックハウス症候群の原因となる化学物質に関して、換気基準や使用規制が
設けられました。対象となる物質は、クロルピリホスとホルムアルデヒドです。
クロルピリホスは住宅の建材使用が禁止されました。
また、ホルムアルデヒドは、建材の面積を制限および換気設備の設置を義務付けました。
執行官とは、地方裁判所に配置された嘱託職員で、公務員ではない。その名のとおり執行するのが
仕事で、動産物、不動産物の差し押さえ、物件明け渡しの強制執行や、競売物件に関するすべての
事務処理を行います。裁判所法第四篇第二章裁判官以外の裁判所の職員、第62条によると、
各地方裁判所に執行官を置くとあり、執行官は、他の法律の定めるところにより裁判の執行、
裁判所の発する文書の送達その他の事務を行うとなっています。また、執行官は手数料を受け取るものとし、その手数料が一定の額に達しないときは、国庫から補助金を受けるとあります。
指定住宅性能評価機関とは、住宅品質確保促進法(品確法)に基づく住宅性能評価を実施するための
第三者機関です。指定住宅性能評価機関は、国土交通大臣が各都道府県に1~3団体程度指定する
もので、評価員講習を受けて試験に合格した評価員が一定人数以上いること、業務の公正・中立性が
確保されていることなどが要件です。施工会社や不動産会社が指定機関に評価料を払って依頼し、
設計段階、施工段階、完成段階などで検査・評価を実施して、基準に適合すると性能評価書を交付します。
設計段階で交付されるのが「設計住宅性能評価書」、完成段階で交付されるのが
「建設住宅性能評価書」です。
性能評価書が交付されたものは、不動産広告などで、それぞれのマークが表示できます。
品確法に基づく住宅性能評価書が交付された住宅をめぐって、消費者と業者との間でトラブルが
起きた時、両者の間に立って紛争を速やかに解決するために設立された機関。
各都道府県の弁護士会に「住宅紛争審査会」として設置され、建築士も登録。
住宅紛争処理支援センターのサポートを受ける。同機関に申請料1万円を支払えば、
あっせん・仲裁・調停等の措置を受けられる。
裁判で多大な費用と時間をかけずにトラブルの解消につながる。
平成2年5月より指定流通機構制度が施行されている。これは、全国で4つの不動産の需給圏域ごとに
1つずつ、オンラインにより不動産情報交換事業を実施する流通機構を、建設大臣が指定するものである。
指定流通機構の活用により、不動産物件情報が広く流通し、迅速な取引が行われ、不動産流通市場の
整備・近代化が進むことが期待されている。宅地建物取引業者は、専属専任媒介契約を締結した日から
5日以内(専任媒介契約にあたっては7日以内)にこの流通機構(レインズ)に物件情報を
登録しなければならない。
私道とは、個人の所有する土地で、その道に面している土地の利用を目的に造った道のことをいいます。
私道は、私有地なので、原則として他人が通行することはできません。
ただし、建築基準法の道路とみなされているものは、他人でも自由に通行でき、所有者は
その変更・廃止が制限されます。
また、私道沿いに他人の住宅が建っており、その住人に通行する権利が認められているときは、
その私道の廃止には、私道に接する住人の承諾が必要になります。
私道負担とは、土地の一部に私道が含まれている場合、その私道の敷地の部分の負担金をいいます。
また、私道の所有権や共有持分を持たずに利用するための負担金を支払う場合なども、
私道負担といいます。
私道負担があることを知らないで土地を購入すると、購入者に不利益が生じるので、取引の際には
前もって重要事項として説明することが義務付けられています。
不動産広告においても、私道負担を明記する義務があります。
司法書士とは、不動産や会社の登記や供託を行う専門家です。
司法書士は、司法書士試験に合格した人、または裁判所事務官などの法務専門職に10年以上勤務した
人で、司法書士名簿に登録された有資格者です。
不動産登記においては、土地や家屋の所有権移転登記など、権利にかかわる「甲区」「乙区」の
登記申請を行います(所在地などの「表題部」は土地家屋調査士が行います)。
また、会社設立の際の法人登記や役員変更などの商業登記なども司法書士が手続きを代行します。
そのほか、簡易裁判所で審理される140万円以下の事件について、弁護士同様に、
訴訟手続の代理や相手方との交渉や調停を行います。
司法書士の代行報酬とは、おもに登記の代行業務についてのギャランティのことを指します。
設定申請する登記の種類、数、債権額によって変わります。
住宅ローンを組んでマイホームを購入する場合、通常は、金融機関(公庫、民間)の指定、
もしくは不動産仲介業者の指定による司法書士に、所有権移転登記申請、抵当権の設定登記申請などの
諸手続きを依頼することになります。その報酬は買主が払います。
金額は、設定申請する登記の種類、数、債権額によって変わります。
この代行報酬は、登録免許税が非課税となる公庫融資でも必要になります。
建物の遮音性能を表す指標で、建物がどれだけの騒音を遮ることができるかを表す数値のことです。
音には空気の振動で伝わる空気音と固体を振動させ伝わる固体音がありますが、遮音等級では
空気音はD値(sound pressure level DifferenceのD)、また固体音はL値(floor impact sound LevelのL)で
表されます。
また、固体音の一つである床衝撃音には、比較的軽くて高い音である軽量床衝撃音と、重くて鈍い音で
ある重量床衝撃音があり、それぞれLL(LはLight weightから)とLH(HはHeavy weightから)で表します。
これらのL値は、数値が小さいほど遮音効果が高いことを意味します。日本建築学会では、
マンションなどにおいてLL-45を望ましい水準として推奨しています。
一方、日本工業規格では、サッシやドアからの空気音の伝わりにくさをT-1からT-4の等級で表しますが、
こちらは数字が大きい方ほど遮音性能が優れていることを意味しています。
借地権とは、建物の所有を目的とする賃借権および地上権をいいます。
1992年の借地借家法により、借地権は地上建物の登記があれば、対抗力(所有権が移転した第三者に
借地権を主張できる)を認められるようになりました。
また、借地権の譲渡・転貸に地主の承諾(地上権は不要)に代わる裁判所の許可や建物買取請求権などの
制度が設けられました。なお、借地権は「建物の所有を目的」とするもので、青空駐車場、
資材置き場などは該当しません。
借地権価格とは借地権の付着している宅地について借地人に帰属する経済的利益が発生している場合に、慣行的に取引の対象とされているその経済的利益の全部または一部をいい、その宅地の経済価値に
即応した経済賃料と実際支払い賃料との差額、すなわち借地人の借り得分とその借り得分の持続する
期間に基礎をおいて成立している。発生形態により、自然発生的なもの・創設されたもの等があり、
その態様も地上権・賃借権、堅固、非堅固建物所有目的等多岐にわたっている。
鑑定評価では通常次の価格を試算し鑑定評価額を求めている。
比準価格、土地残余法(借地権残余法)に基づく収益価格、差額賃料(借り得分)に基づく収益価格、
近隣地域における一般的な借地権割合を乗じた価格である。
借地借家法とは、建物の所有を目的とする地上権、土地賃貸借(借地)、建物の賃貸借(借家)について
定めた法律です。
1992年に施行され、それまでの「借地法」「建物保護ニ関スル法」「借家法」は廃止されました。
この法律の目的は、賃借人の保護であり、基本的には旧法の精神を継承しつつ、時代の適応を
図ったものです。一方では賃借人の権利を明確にし、他方では期限を設けた借地権を新設
(一般定期借地権、建物譲渡特約付借地権、事業用借地権)など、賃貸市場の活性化を図る内容と
なっています。
また、更新のない定期借家契約についても新たに規定が設けられました。
なお、借地借家法施行後も、それ以前に設定された借地権やその更新については旧法が適用されます。
そのため、普通借地権での適用は限られたものとなっています。
私人間の生活関係において、国家による後見的介入の必要があると判断された事項のうち、
裁判所の所管とされている事件のこと。公益に関することが多いので、裁判所は職権で事実の探知と
証拠調査をすることができる。また、訴訟事件と比べて軽徴で迅速を必要とするので、
時間、手数、費用の点で簡便になっている。借地非訟事件としては、以下のもの等が挙げられる。
・ 事情変更による建物の構造に関する借地条件変更申立て。
・ 増改築許可申立て。
・ 建物譲渡の場合の敷地賃借権譲渡・転貸許可申立て。
・ 建物を競売や公売により取得した場合の敷地賃借権譲受許可申立て。
なお、地代、家賃の増額は非訟事件ではなく、調停前置主義がとられた。
借地法とは、建物所有を目的とする土地利用関係について、借地人を保護することを目的に制定された
法(1921年制定)。旧借地法ともいう。1991年、借地借家法に吸収、廃止されました。
新しい借地借家法の施行(1992年8月)とともに、旧借地法は廃止されたが、それ以前に設定された
既存借地権については、旧法のまま適用されている。旧法の既存借地権の場合、一般に、
1.堅固でない建物(木造)は30年、2.コンクリート造の堅固な建物なら6年と定められており、
契約で期間を定めるときも、前者は20年以上、後者は30年以上となっています。
これは、当時の地主の横暴な処置から借地人を守るために定められたことだったので、実質、
契約年数が切れても自動更新されて土地は地主のところへ戻ってこないなどの不都合が生まれました。
そこで新・借地借家法(旧法は借地法と借家法は別々)では、旧法と同じような(ただし一律30年の)
普通借地権はまだ存在するものの、新しく制定された定期借地権により、契約期間が終わると
更新はなしとなり、土地は地主のところに確実に戻ってくるという契約が成立することになりました。
社団法人全国地質調査業協会連合とは、これは地質調査業というものがあります。
それの経営についてさらにそれを良いものにするために調査をします。また、それについて研究または
指導などもしていく機関が社団法人全国地質調査業協会連合であるといえるでしょう。
これは日本の中ではとてもその技術の確からしさから、信頼されている地質調査業の専門団体であるとも
いえます。また、顧客にとって良質な対応と、環境の保全に努力しているといえます。
建物を賃借する権利です。一時使用の為の借家権、間借り権以外の借家権は借家法(借地借家法)の
適用を受け、①その登記がなくても建物の引渡を受けていれば第三者に対抗できる、②1年未満の期間の
定めは認められず、結局期間を定めなかったものとみなされる、③期間の定めのない場合も、ある場合も、
ともに家主の方に正当な事由がない限り解約することはできない、④期間満了前6ヶ月ないし1年以内に
更新拒絶の通知をしない場合、また借家期間が満了した後借家人が建物を引続き使用収益しているのに
遅滞なく異議を述べない場合は、法定更新される、⑤造作買取請求権が与えられている、
等強化保護されています。
収益還元法とは、不動産が生み出す利益からその不動産の価値を算出する方法です。
収益還元法は、不動産が将来生み出すと期待される利益の総和としての収益価格を求める方法で、
不動産の適正価値を判断するグローバルスタンダードな方法です。具体的には、不動産から
得られる利益を利回りで割って現在価値の総和を求めます。
日本では、従来、取引事例比較法(類似の取引事例と比較)や原価法(再調達価格から算出)などが
中心でしたが、キャッシュフローを重視した評価法として、現在では事業用不動産の評価として
主流となっています。
区分所有建物(マンションなど)で区分所有者が、建物や敷地の管理・維持などの様々な意思決定を行う
集会のこと。集会(総会・管理総会)に参加するのは管理組合の構成員である区分所有者である。
集会は区分所有法で、「管理者 (理事長)は、少なくとも毎年1回集会を招集しなければならない」と
定めている。
数cm程度の暑さの板材や角材を重ねて合成樹脂接着剤でひとつに合成した木材のこと。
天然材よりも強度があり、安定した品質をもつ木材である。
修繕積立基金とは、マンションなどで将来の大規模修繕費用のために、入居時に支払う一定の修繕金を
いいます。
毎月支払う修繕積立金を補填する役割があります。修繕積立一時金ともいいます。
かつて分譲されたマンションのなかには、長期修繕計画がずさんであったり、実際の大規模修繕を行うには
修繕積立金では不十分だったりするものがあり、マンションの長期維持管理が問題視されました。
また、地震などの災害による被害は想定されていませんでした。
そのため、最近のマンションでは、入居時に修繕積立基金として数十万円を徴収するところが増えています。これは修繕積立金を補う1つの方法です。
修繕積立金とは、マンションを長期間維持・保全するために、将来の大規模修繕に備える積立金のことです。
修繕積立金は、区分所有者(住人)が持分(専有面積の割合)に応じて負担し(一律の場合もある)、
管理組合が徴収して管理します。修繕積立金の金額は、長期修繕計画に基づいて、計画期間中の
修繕費用総額をまかなえるように逆算して算出されます。
集団規定とは、建基法第3章(第41条の2~第68条の9)の規定をいい、街づくりプランである都市計画の
方針を実現等のため、都市計画区域および準都市計画区域内における建築物の敷地の接道義務、
用途制限、容積率、建ぺい率、高さ等の制限等が定められています。建築基準法を構成する三要素、
法令運用上の総括的規定、単体規定、集団規定のうちのひとつを指します。建築物の集合体である
都市部において、無秩序の開発行為を防ぎ、住民の住みやすさと安全を維持するために設けられた
規定です。都市計画法は、土地の利用に関して大きな枠組みを決めています。言い換えれば、土地の
役柄を割り振っています。建築基準法は、その割り振られた土地の上に、役柄どおりの建築物が
建つかどうかを技術的レベルでチェックします。具体的には、1.建築物の用途地域に関する規定、
2.敷地と道路との関係と建築の制限、3.建築物の形態に関する規定を定めることです。つまり、建築物を
どこに、どれくらいの高さで、どれくらいの大きさで、どんな形なら建ててもいいのかを決めたものが
集団規定です。
集中収納は、各人が集中的に使う大きめの納戸です。
これを使うときはどのようなときかといえば、毎年その時期になると使うようなものといえます。
それは例えば季節が冬であるならば、部屋を温める暖房器具などが考えられるでしょう。
ただそれが一年中通して使うものであれば、集中収納ではなく部分収納がいいといえます。
それは服などは部分収納をする方にあてはまるでしょう。この集中収納の大きさは床面積の
10~12パーセントていどとも言われています。
住宅ローンを借り入れる場合に本人だけの年収では借入希額に満たない場合、配偶者・親子などの
収入を本人の収入に加算できることです。合算できる人の範囲や合算できる金額の上限などの条件は
金融機関によって異なります。
収入分位とは、総務庁による全国貯蓄動向調査の結果に基づいて、全世帯を収入順位に並べ、
各世帯が下から何%の範囲に位置しているかを示した数値。
主任技術者とは、建設業法第7条で定められている、1. 3年または5年以上実務の経験を有するもので、
在学中に法令で定める学科を修めた者、または2. 10年以上実務経験を有する者、または、
3. 大臣が同等以上の知識及び技術または技能を有すると判断した者。
宅建業者およびその使用人、その他の従業者は、正当な理由がなければ、その業務上取り扱ったことに
ついて知り得た秘密を他に漏らしてはならず、宅地建物取引業を営まなくなった後、または
その使用人等でなくなった後でも同様とされている(宅建業法45条、75条の2)。宅建業者等は、
宅地または建物といった依頼者の重要な財産について、相談を受けたり取引に関与したりして他人の
秘密を知る機会が多いので、業務上知り得た他人の秘密を守ることを特に強く義務付けられている。
「正当な理由」が認められる場合として、たとえば、裁判の際、または税務署の職員から法令に基づき
証言を求められた場合等があげられる。
竣工とは、工事が完成することです。落成、完工ともいいます。工事を始めることは起工、着工といいます。
地役権とは、自分の土地の利便性を高めるために、他人の土地を利用することができるという権利のことで
ある(民法第280条)。この地役権が設定されている場合において、利用される他人の土地のことを
承役地という。
例えばA氏が、自分の所有地から公道に出るために、B氏の所有する土地を通行しようとして、
B氏の所有地の一部について通行地役権を取得し、通行路を作ったとする。
このときB氏の所有地は、通行路の開設によってA氏の土地の利便性を高めるために利用されて
いるので、B氏の所有地は「承役地」である。
省エネルギー住宅とは、高気密・高断熱化を果たし、冷暖房によるエネルギー消費を少なくした住宅を
指します。具体的には、壁体に通常より厚めの断熱材をすき間なく入れ、開口部を二重サッシにしたり、
複層ガラスを使ったサッシを設置し、断熱性、気密性を高くした住宅です。給湯・暖房設備には
太陽熱温水器やエコキュートを使用したり、太陽光発電によって電力をまかなうなど、電気やガスを
できるだけ少なく使用する設備を導入しています。このような設備の導入や仕様によって、通常の住宅と
比べて、エネルギー消費を節約することのできる住宅です。エコキュートや太陽光発電システムなどの
設備を導入する際には、自治体などによる補助金が出るケースもあります。
小額訴訟とは、1日で審理が終わる小額の金銭トラブルの解決策のひとつです。
今まででは小額の問題では、被害者はいわゆる”泣き寝入り”することが多かったといえます。
それは小額場合では仮にその裁判で勝ったとしても、訴訟費用や弁護士費用を考えると、結局は被害者の
ほうがより費用がかかり損をするといえるからです。ですがこの小額訴訟は、簡易裁判所で1日で審理が
終わりその日のうちに判決が出ます。それは主に60万円以下の金銭トラブルに対してです。
訴えも簡単で安価といえます。
償却資産とは、土地、家屋以外の有形固定資産で、現に事業に用いているものおよび事業に用いることが
できる資産のことを指します。個人の場合、不動産所得もしくは雑所得の元となるもの、
または不動産所得、事業所得、山林所得もしくは雑所得を生み出す業務のために使われる、建物、
構築物、機械および装置、船舶、車両および運搬具、工具、器具および備品、鉱業権その他の資産で
償却すべきもののこと。ただし、ときが経ってもその価値が減らないものは除きます。また、自動車税の
課税客体である自動車ならびに軽自動車税の課税客体であるものは除かれる。償却資産は、
使用可能期間の全期間に渡り分割して必要経費としていくものです。この使用可能期間に当たるのが、
財務省により定められている法定耐用年数だ。2003年、少額資産減価償却の損金算入特例が設けられ、
2003年4月1日から2006年3月31日のあいだに、30万円未満のパソコン機器を買った場合、
全額損金算入処理ができることになりました。
商業専用地区とは、地方自治体が指定できる特別用途地区のひとつを指します。
特別用途地区として指定された地域は、建築物にさまざまな制限を受けます。
用途地域の商業地域、近隣商業地域より、さらに細かく地域を区切ったり、目的を絞ったりできるのが
商業専用地区の指定です。たとえば、ある地区を中小の商店だけの地域にし、大型の店舗は
建てられないようにするとか、その逆で大型小売店ばかりを集めるために一定規模以下の店舗は
建てられないようにするなどです。
商業地域とは、商業等の業務の利便の増進を図る用途地域のことをいいます。建ぺい率は80パーセント、
容積率は200~1300パーセントです。駅前の繁華街などが対象となります。この地域には、
商業施設はもちろんオフィスや娯楽施設などさまざまなものが建築可能です。
この地域に建てられないのは、次のとおりです。
・原動機を使用する工場で作業場の床面積が150平方メートルを超えるもの
・準工業地域に建築してはならない工場、一定量を超える危険物の貯蔵・処理工場など
証券化ローンとは、金融機関が顧客の住宅ローン債権を担保として証券化(住宅ローン担保証券)し、
一般投資家に販売する仕組みの住宅ローンのこと。一般的には、長期固定金利型の融資を、
低金利で利用できるなどの特徴がある。
消費者契約法とは、事業者の不適切な勧誘行為によって締結された契約は、消費者が取り消すことが
できるというものです。2001年に施行された法律で、不動産を含む全ての契約が対象となります。
消費者にとって不当な契約条項は、契約条項自体が無効となります。契約が取り消せる場合は、
事実と異なる情報を提供した場合、将来値上がり間違いなしなど誤認を与えた場合、隣地に
高層マンションが建設されるなど不利な事実を告げなかった場合、その他「押し売り」「監禁」の
類は「消費者が困惑した」という程度であっても無効となります。
消費税とは、国内での商取引に課税される間接税のことです。消費税5パーセントのうち1パーセントは
地方消費税です。不動産の売買では、土地に関しては課税されません。土地はそもそも消費するもの
ではなく、土地の譲渡は資産の移転だと考えられているからです。建物の譲渡や貸付に対しては、
消費税が課税されます。ただし、賃貸住宅など住宅の貸付は非課税です。また、不動産広告などには
消費税を含めた総額表記が義務付けられています。例えば、土地3000万円・建物2000万円の一戸建て
物件の場合、課税対象は建物部分の2000万円となり、100万円の消費税がかかります。
不動産広告には5100万円(税込み)のように表記されます。
諸経費とは工事を請け負った建築業者の一般管理費、現場監督の人件費などに支払う費用のこと。
木造による一軒家が出来上がるまでの過程は、だいたい次のようになる。地盤調査・敷地調査
→地鎮祭→基礎工事→上棟→木工事→外装工事→内装工事→建具・家具工事→タイル工事→
器具取り付け→竣工。この全過程を通して、本工事費とは別に、建築業者の一般管理費、現場監督の
人件費などに要する費用を諸経費という。全費用の8~10パーセントくらいが平均的。
諸費用とは、住宅を購入する際に購入代金以外にかかる費用のことです。
主な諸費用としては、以下のものがあります。
・ 住宅ローン借入費用(事務手数料、保証料、団体信用生命保険料など)
・ 登記費用(印紙税、登録免許税、司法書士への報酬など)
・ 各種保険料(火災保険、地震保険など)
・ 「仲介物件」の場合は不動産会社などへの仲介手数料
・ 維持管理費用(マンションの場合には修繕積立基金などを引き渡し時一括で支払う)
・ 引越し費用など(粗大ゴミなどは有料で、回収までに日数がかかることも)
・ カーテン、照明、エアコン、インテリアなど
不動産の取引では、あらかじめトラブルを回避するために、宅地建物取引業者(不動産業者)が契約に
関係した場合には、契約成立後に書面(契約書)を交付することが義務づけられています。
このことを、書面の交付義務といいます。売買・交換において、書面の記載内容は以下になります。
1. 当事者の住所氏名
2. 物件の表示
3. 代金、交換差金、貸借
4. 物件の引渡時期
5. 移転登記の申請時期
6. 解除に関する事項
7. 「代金、交換差金、貸借」以外に授受される金銭
8. 代金、交換差金の金銭貸借の斡旋を定めた場合には、貸借不成立の場合の措置
9. 損害賠償の予定、違約金
10. 危険負担
11. 瑕疵担保責任(かしたんぽせきにん)
12. 税金の負担
法令の制限内で、所有物を自由に使用・収益・処分できる権利のことを所有権といいます。
所有権は、物を全面的に支配する権利ですが、「公共の福祉」のために建築基準法や都市計画法、
土地収用法など様々な法令上の制限が設けられています。また、抵当権や借地権などの司法上の
権利によっても、制限をうけることになります。
売買や贈与、相続などによって、土地や建物の所有権が移転したときに行う登記を所有権移転登記と
いいます。
売買での所有権移転登記を申請するには、売主と買主連名の登記申請書を提出します。
添付書類としては、売買契約書の写し、権利証(登記済証)、売主の印鑑証明書、買主の住所証明書、
司法書士への委任状などが必要となります。また、相続の場合には、戸籍謄本や遺産分割協議書が
必要です。なお、登記のコンピュータ化により、オンラインでの申請方法に変わりつつあります。
建物を新築した場合など、不動産について初めて行う所有権の登記を、所有権保存登記といいます。
所有権保存登記を行うには、事前に表示登記を行う必要があります。表示登記とは、建物などの構造や
床面積などを表題部に記載する登記のことです。所有権保存登記を行うと権利部の甲区が作られ、
所有権を第三者に対抗する(自己の権利を主張する)ことができるようになります。
なお、所有権保存登記の登録免許税は、不動産の価額の1000分の4ですが、特定の建物や
マンションの取得については軽減措置がとられています。
割賦販売(月賦などの分割払)の場合に、売主が売買の目的物(商品)を引渡しても、残代金の確保の
ために目的物の所有権を買主に移転せず、自己の所有権としてとどめておくことを、所有権留保といいます。目的物が不動産の場合、売主が登記を移して所有権が買主に移転するまでの間に、売主の二重売買や
倒産によって、買主が測の損害を被る危険が大きくなる可能性が出てきます。そのため、売主が
宅建業者で買主が個人の場合、代金の10分の3を超える支払いがある場合には、業者は所有権留保を
してはならないと定められています。また、宅建業者が買主の債務を保証する
「提携ローン付き売買」でも、同趣旨のことが定められています。
マンション等の区分所有建物での共同生活を円滑に行うために定められたルールで、管理規約(規約)を
より詳細に規定したものを使用細則といいます。マンションの使用に関する基本的事項は、
区分所有法に基づいた管理規約(規約)によって定められていますが、より細かな事柄、例えば、
ペットの飼育や楽器の演奏時間の制限等は、使用細則にゆだねられています。なお、管理規約(規約)の
改廃は、特別決議(区分所有者および議決権の各4分の3以上)で決議されますが、使用細則は
普通決議(各過半数)で決議されます。
軸組(柱・梁など)をあらわにして、軸組の内側に下地を設け、土塗り等で仕上げたもの。
伝統的な日本家屋ではよく用いられていたが、現在ではほとんど見られない。
市街地の開発、整備を行う事業のことで、具体的には、 地方自治体、公団、第三セクターなどの
事業主体が国や自治体の補助金を利用して開発、整備を行う。
森林率は、森林の割合です。それは国土面積に占めるもので考えます。
日本は他の先進国の中でみると、とても高い数値であることがわかります。それはだいたい67パーセントと
なっています。現在、森林・林業基本法に従って森林の管理とともに林業の活性化が推進されていいます。
この法律は2001年に改正されました。そして農林水産省の外局である林野庁を中心に展開されてます。
日本の森林は年間1億tの二酸化炭素を吸収することから地球温暖化対策としても考えられています。
定期借地権制度の形態のひとつで、事業用建物の敷地として使用する目的で設定する借地権を
「事業用借地権」といいます。
通常、契約期間は10年~20年の間に設定され、期間満了後、建物を取り壊して、更地に戻して地主に
返還します。
不動産の取得にかかわる資金の調達手段のひとつで、自分で用意することを自己資金という。
そのほかの資金調達の手段は、金融機関からの借入金や不動産証券化などの場合の出資金がある。
自己資金には、購入代金として使う頭金の他に、税金やローンにかかわる事務手数料、仲介手数料、
保険料などの諸費用が含まれる。自己資金が多いほど借金の返済リスクも減るので、自己資金の
割合をどうするかが資金計画を立てる時のポイントになる。
土地所有者が自己を借地権者として設定する借地権をいい、借地権付きマンション分譲などの場合に
役立てられます。土地所有者が区分所有建物を立ててこれを分譲する場合、従来は民法の混同の
原則により、土地所有者が自らのために借地権を設定することができませんでしたが、
借地借家法制定により新設されました。
地震保険とは、地震・噴火またはこれによる津波を原因とする火災被害などを補償する保険です。
地震保険の加入は任意ですが、火災保険に加入していることが条件です。地震保険では、火災保険で
カバーされていない「地震を原因とする火災による損害」や「地震により延焼・拡大した損害」を補償します。
保険期間は一般的に5年が上限で、保険金額は火災保険の30~50パーセントで、補償限度額は建物が5000万円、家財が1000万円となっています。また、1点30万円以上の高級品は対象外です。
宅地建物取引業者(不動産業者)は、その業務に関して、その相手方等に対し、「重要な事項について
故意に事実を告げず、または不実のことを告げる行為」をしてはなりません。
このことを、「事実不告知・不実告知の禁止」といいます。不動産取引上重要な事実をわざと知らせないか、
事実と違うことを言ってはならないということです。
なお、「重要な事項」とは、土地や建物に第三者の権利(借地権や抵当権など)が設定されているような
場合で、購入者の意思決定上重要な要素になったり、物件の価格などの資産価値を著しく下落させる
事項などです。ただし、これは、社会通念上、客観的に判断されるものに限ります。
自治体住宅融資とは、都道府県や市町村が申し込みの窓口になる住宅融資のこと。住宅金融公庫との
併用が大前提。融資の条件としては、その自治体の地域に一定期間以上、居住または勤務していることが
あげられる。また、利用者の収入にも、公庫の基準に準じて一定の制限がある。
あくまでも、自治体の助成(公的融資の不足分を補う)という形の制度になっており、その形は自治体ごとに
違っているが、大まかに言えば以下のうちのどれかの形を取る。1. 自治体の年度予算から利用者に
直接融資する「直接融資」、2. 指定の金融機関をあっせんし、自治体が金利の一部を負担する「預託」、
3. 指定の金融機関を利用すれば金利の一定割合を利用者に補給する「利子補給」。
地鎮祭とは、土地の神への祭礼の1つです。土木工事やマンションなどの建物の建設に先立って、
土地の神を祭り、工事の安全や建物の平安を祈願する儀式が行われます。これを地鎮祭といい、
起工式と呼ばれることもあります。一般的には敷地の中に4本の青竹を立て、注連縄を張った中で
神主が執り行います。
中央には祭壇を作り、酒や米などをお供えし、祭壇の左右には榊を付けた青、赤、黄、白、緑の五色絹の
幟を立てることもあります。この五色絹は中国の陰陽五行説にその源があるといわれています。
実施設計図とは、工事の実施と見積もりの内訳明細作成が可能となる具体的な図面のこと。
基本設計に基づき、寸法、仕様、構造、設備などを示した設計図のこと。実施設計図は基本設計に
基づいた設計図。基本設計とは、配置図(建物と敷地の位置関係、道路、隣地と敷地の関係、敷地の
高低差、方位などを表現した図面)、平面図(各階の間取りなど平面計画を示す図面)、
立面図(建物の全体的な外観、高さを示す図面)、断面図(建物を垂直に切断した断面を表す図面)、
仕上表(各部分の仕上げを表にまとめたもの)などの図面で、基本的な計画を表現し、提案すること。
実勢価格とは、実際の取引が成立する価格のことです。不動産の時価のことで、売り手と買い手の間で
需要と供給が釣り合う価格をいいます。取引が行われた場合には、その取引金額が実勢価格になり、
取引がない場合には、周辺の取引事例や公的データ(公示価格、固定資産税評価額、路線価など)から
推定します。不動産広告に掲載されている販売価格は、実際に取引が成立するまでは売主の
希望価格で、必ずしも実勢価格とは一致しません。
実測図とは、地積測量図のことで、土地家屋調査士などによって実際に測量された地図のことをいいます。
登記所に保管されている公図が、明治時代初期の地租改正事業での測量によって作られたもので、
都市部を除くとかなり不正確なことが少なくありません。1960年以降、分筆(1筆の土地を分けて
登記すること)には地積測量図を添付することになっていますが、それ以前に登記されたものは
添付されていません。土地の取引においては、登記上の地積と実際が異なるとトラブルの原因となります。
そのため、不動産売買契約に際しては、測量に基づいた実測図を作成し、隣地との境界なども
明らかにすることが望まれます。
実測売買とは、不動産の売買において、登記簿上の公図や登記簿面積によるものではなく、
現況の土地を測量し、正しい地形や境界、面積に基づいて売買契約を締結することです。
これに対して、公図による売買を公簿売買といいます。
公図は明治時代初期の地租改正事業での測量で作成されたもので、不正確なものも少なくありません。
そのため、登記簿面積は実際より少なく記載されていることも多く、隣地との境界なども明示されていない
ことがあります。後々のトラブルを回避するためには、実測による売買が望まれます。
実測面積とは、登記簿面積ではなく、測量に基づいた面積のことをいいます。登記簿面積は、
明治時代初期の地租改正事業での測量によって作成した公図が基本になり、また、住民の申請で
あったため、地租を低くするために過小申請する例も少なくありませんでした。1960年の法改正によって、
公図は法的根拠を失っていますが、精度の高い地図(14条地図)が全国的に完成するまでは暫定的に
公図が用いられています。しかし、土地売買契約では、登記簿面積と現況の土地が異なるとトラブルの
原因となります。契約を結ぶにあたっては、測量による実測面積での取引が望まれます。
実費精算とは、さまざまなシチュエーションで使われる言葉だが、不動産のカテゴリーで使用される
場合は主に、家や部屋の賃貸契約の際に、建物の設備部分の損壊に関して家主と借主との間で
交わされる契約のことを指します。賃貸契約時の実費精算契約とは、借主の通常の使用によって
発生する建物の自然損耗や劣化の補修費用については、原則的には家主の負担となるが、
借主が故意・過失によって建物本体や付属設備に損害を与えた場合、その費用を退去時に返還する
敷金と相殺して精算するという契約です。
市区町村にあらかじめ届け出て、印鑑証明を受けられるようにしてある印鑑を実印といいます。
実印でない印鑑は「認印」(みとめいん)と呼ばれ、実印とは区別されています。
実印は1人1個に限られ、公正証書の作成や不動産登記の申請など重要な取引に用いられます。
なお、印鑑証明の有効期間は、一般に3カ月とされています。
自動火災報知設備とは、センサーで火災の発生を感知すると、音響装置を鳴動させて、建物の中にいる
人々に報知し、安全な場所への避難と初期消火活動を促す設備のことです。センサーには、熱感知器、
煙感知器、炎感知器などの種類があります。劇場などの天井に取り付けられたスプリンクラー設備などは、自動火災報知器がベルを鳴らし、その音に反応して放水を始める仕組みになっているものもあります。
地縄張りとは、設計図にそって建物の配置を決める方法のことです。この地縄張りが終わってから、
地鎮祭を行うのが通常のことであるといえるでしょう。またこの地縄張りとは縄張りともいいいます。
それは建物の位置を地面に表すことからきていると言えるでしょう。まず内部のおもな部屋予定スペースの
中心線上に縄やビニールひもを張っていきます。それはもちろん建物の外周もおこない、角には地杭を
打っていきます。これらは木造建築に独自の過程といえるえしょう。地縄張りとは、設計図どおりに建物の
配置を決めていくために建築予定地に縄を張っるものといえます。
事務所地区とは、都市計画法に基づいて地方自治体が指定する特別用途地区のひとつで、
指定された地区について建築物の制限などを加えられるようにするもの。用途地域内において、自治体は、
特別工業地区、文教地区、小売店舗地区、事務所地区、商業専用地区などの特別用途地区を定めて、
その地区内の建築物に規制を加えられる権利を持っている。事務所地区の指定には、たとえば
歴史的建造物などのある観光都市で、その景観を守るために、歴史的建造物の近くの区域を
事務所地区に指定し、高層ビルなどが建てられないように規制を加える目的がある。
準耐火建築物(ジュンタイカケンチクブツ)とは、建築基準法で定める以下の2種類のうち、
どちらかを満たすものをいいます。
1. 主要構造部を全て準耐火構造にするのと同時に、延焼の恐れのある開口部を防火戸などとした建築物。
2. 主要構造部は準耐火構造ではないものの、同等の準耐火性能を有し、防火の措置やその他の
事項において政令で定める基準に適合するもので、かつ開口部に防火設備を有する建築物。
なお、準耐火構造を分類すると1は「イ準耐」(建築基準法第2条9号の3イの準耐火建築物の略)、
2は「ロ準耐」(建築基準法第2条9号の3ロの準耐火建築物の略)と呼ばれています。
住戸とは、マンション等の集合住宅で、住居としての必要な機能を備えた一戸一戸のことです。
かつての集合住宅は、限られた土地に一定の法的制限内で、どれだけ多くの住居スペースを
確保できるか、ということが求められていました。高度成長期の住宅難を解消するための建物が、
いわゆる「団地」に象徴される集合住宅だったのです。そのため、機能的ではあっても、どれもが
一様な「既製品」の住まいでした。マンションの中には高級化や個性化を図ったものもありましたが、
限られたものでした。しかし、現在、マンションは個性化の時代を迎えています。住戸に求められるものは
多様化し、例えば、戸建て感覚のあるメゾネットタイプや、フレックスウォールやスケルトン・インフィルと
いった、将来の間取変更にも対応できるフレキシビリティを持った住戸など、多様なライフスタイルや
ニーズに対応したユニークな住戸が次々と登場しています。
住宅・土地統計調査とは、国が指定統計14号として、住宅および住宅以外で人が居住する建物に
関する実態、ならびに現住居以外の住宅および土地の保有状況などの実態を調査し、
その現状と推移を明らかにするもの。
この調査は、昭和23年以来住宅統計調査として5年ごとに実施され、平成10年、住宅・土地統計調査と、
名称が変更された。これによってわかることとは、たとえば平成15年(平成16年8月30日・総務省発表)の
調査速報の結果要約から拾ってみると、以下のようになる。1.総住宅数は5387万戸、空き家は12.2%、
2.共同住宅が大幅に増加、高層化が進む、3.持ち家率は61.2%に上昇、4.専用住宅の1住宅当たり延べ
面積は93.85平方メートルに増加、5.高齢者などに配慮した設備がある住宅割合は最近の住宅で高い、
6.共同住宅で高い自動火災感知設備設置率、7.誘導居住水準以上の世帯は5割を超える、など。
住宅街区整備事業は、区画整理的な手法によって道路、公園など公共施設の基盤整備をするとともに、
農地など空地や既存の住宅地の集約・換地によって良好な住宅整備及び都市近郊の農地の保全を図り、
さらに市街地再開発事業的な手法で、中高層住宅の建設、供給を行う事業のこと。
1950年に設立した住宅専門の政府系金融機関です。住宅金融公庫は、低金利、固定金利で融資条件も
比較的厳しくなく、代表的な公的融資として幅広く利用されてきました。2007年4月1日に、その業務は
独立行政法人住宅金融支援機構に移行しました。
住宅取得資金贈与の特例とは、親から住宅取得資金の贈与を受けたときの贈与税の関する特例措置です。
この特例は、相続時精算課税制度を選択しないで暦年による贈与税を選んだ場合に適用されるもので、2003年1月1日から2005年12月31日まで適用されました。
特例は、親または祖父母から住宅取得資金贈与を受けたとき、一定の条件により、1人当たり1500万円まで
贈与税が軽減され、550万円までは贈与税がかからない、というものです。
住宅市場整備行動計画とは、中古住宅などの取引を安心してできるようにと考えられたものです。
これについては中古住宅以外にも賃貸住宅・リフォームなどについても考えられています。
まずインターネットの活用によるリフォーム市場の再編。そして、マンションの維持管理などに関わる
履歴情報の登録なども上げられるでしょう。中古住宅について言えば、中古住宅の検査をします。
そして性能評価から性能表示まで行うシステムの導入なども行います。この住宅市場整備行動計画とは、
中古住宅・賃貸住宅・リフォームなどの住宅市場整備から流通市場活性化というねらいもあるようです。
住宅性能表示制度は、法律に基づいて住宅の性能を表示する制度です。
この制度は、住宅品質確保促進法(品確法)に基づく住宅性能表示基準によって、性能比較が
できるように表示を定めています。住まいの性能が、地震に対する強さ、火災に対する安全性、
省エネルギー対策など10項目について、等級や数値で表示されます。性能評価は第三者機関の
評価員が行い、設計段階のチェック(設計住宅性能評価)と建設工事・完成段階のチェック
(建設住宅性能評価)がなされます。
制度の利用は任意で、評価を受けた物件には評価書が交付されます。
建設住宅性能評価を受けると、万一トラブルが起きても「指定住宅紛争処理機関」が迅速に
対応してくれます。また、住宅ローンや地震保険の優遇があります。
住宅宅地審議会とは、建設省組織令第74条に基づいて1968年に設置された、住宅宅地に関する建設省の
諮問機関。同審議会の役目は、大きく分けて三つ。まず、建設大臣の諮問に応じて、住宅に関する
重要事項を調査審議し、当該事項について関係行政機関に建議すること。
つぎに、その他住宅建設計画法に基づく権限を行うこと。さらに、建設大臣の諮問に応じて宅地の
供給及び宅地建物取引業に関する重要事項を調査審議するとともに、当該事項について建設大臣に
建議すること。
住宅保証機構とは、住宅保証制度の普及を通じて住宅の品質向上を図るための財団法人です。
住宅保証機構は、1982年に建設省の指導で住宅性能保証制度を運営する財団として設立されました。
現在、住宅保証機構は、「住宅性能保証」「住宅完成保証」「地盤保証」「既存住宅保証」の4つの保証
システムを運営しています。特に、新築住宅の10年間の瑕疵担保責任を支援するための
「住宅性能保証制度」は最も重要な役割となっています。この制度では、現場審査マニュアルに
基づいた現場審査が行われ、保険等もバックアップする仕組みになっています。
住宅融資保証料とは、住宅金融公庫融資を連帯保証人なしで借りる場合、財団法人公庫住宅融資
保証協会に支払う手数料のことです。公庫の住宅ローンは、連帯保証人を立てるか、協会に連帯保証を
してもらう必要がありました。保証料は住宅取得時の一括払で、返済期間や融資額によって異なります。
保証料の目安は、返済期間30年・融資額1000万円の場合で19万1800円です。
2007年4月1日、住宅金融公庫が独立行政法人住宅金融支援機構に移行したことにともない、
公庫住宅融資保証協会は解散しました。
住宅用地とは、その上に住居を建てる敷地のこと。なお「宅地」の定義は「宅地とは建物の敷地に
供せられる土地をいう」(宅地建物取引業法第2条)であり、住宅用地とは違う。
住宅ローンとは、マイホームの購入や新築・増築などの資金として金融機関から借りる融資のことです。
住宅ローンを受けるには、通常、一定の所得基準があります。
また、建物などの融資対象不動産に担保として抵当権が設定されます。住宅ローンの種類は、
民間金融機関によるものと公的機関による融資があります。後者は旧住宅金融公庫が主に担って
きましたが、民間金融機関を住宅金融支援機構が支援する形の中間的ローンともいえる「フラット35」が
登場したことで、住宅ローンは民間ローンおよび「フラット35」が主軸となっています。
また、住宅ローン金利は、固定金利型と変動金利型、選択型があり、返済方法には、元利均等型と
元金均等型があります。
住宅ローンなどの借入金(元金)に対してかかる利息割合のことです。利息を元金で割ったものが金利です。住宅ローン金利には、変動金利と一定期間固定金利、全期間固定金利の3つの種類があります。
変動金利型は、短期プライムレート(短プラ)をベースに一定の利率を上乗せしたものが
基準金利(店頭金利)となります。金融機関は日銀の政策金利が変更されると短プラを見直すので、
変動金利も変更されます。一定期間固定金利は、「円金利スワップレート」という市場金利がベースに
なります。市場金利は日々変動し、各金融機関はその動きに合せて毎月金利を決定します。
全期間固定金利は、代表がフラット35ですが、新発10年物国債の金利がベースとなっています。
住宅を購入するときにローンを使うと、借入残高の一定割合の金額を所得税から控除する。
つまりすでに払っている所得税の一部が戻ってくる制度。これを「住宅取得促進税制(住宅ローン控除)」と
いう。この制度の適用を受けるには、借り入れるローンや購入する住宅に一定の条件がある。
また、同時に「3,000万円特別控除」や「居住用財産の買い替え特例」を利用することはできない。
いずれか1つを選択することになる。
住民税とは、住民票のある自治体に収める地方税のことです。
都道府県民税(東京都は都民税)と、市町村民税(東京都23区は特別区民税)を合せて住民税といいます。
所得税がその年の所得に課税されるのに対して、住民税は、前年の1月から12月までの所得に対して、
翌年6月から翌々年5月まで、均等割で徴収されます。
税源移譲により、2007年から住民税の税率は一律10パーセントとなりました。
不動産の取引に先立って、宅地建物取引業者が行わなければならない重要事項の説明内容を記載した
書面のことを、重要事項説明書といいます。
重要事項説明書には以下のような内容が記載されています。
1. 売買・交換の場合
1. 工事完了時の形状、構造
2. 解除に関する事項
3. 登記された権利の種類・内容
4. 法令上の制限
5. 私道の負担の有無
6. 上下水道、電器、ガスの整備状況
7. 手付金保全措置の概要
8. 損害賠償の予定、違約金
9. その他
2. マンション等の区分所有建物の売買
1. 専用規約(上記の1以外で)
2. 専有部分の利用制限規約
3. 共用規約
4. 敷地利用権
5. 管理費用の額
6. 管理人の住所氏名
7. 積立金
3. 賃貸借の場合
1. 建物の設備(台所、浴室など)
2. 契約期間と更新
3. 利用制限事項(ペット不可など)
不動産の売買や賃貸借などの契約を行う前に、宅地建物取引業者(略して宅建業者、いわゆる
不動産業者)は、取引の相手方や当事者に対して、契約に関する重要な事柄を説明しなければなりません。
このことを、重要事項の説明義務といいます。
不動産の取引について専門的知識の少ない消費者を保護するために設けられた制度です。
重要事項の説明は宅地建物取引主任者(略して主任者)が主任者証を提示したうえで、
重要事項説明書を交付して行わなければなりません。
準工業地域とは、主に軽工業の工場など環境悪化のおそれのない工業を対象に、業務の利便を図る
用途地域です。建ぺい率は50または60または80パーセント、容積率は100~500パーセントです。
この地域で建てられないのは、危険性・環境への悪化が大きい工場、個室付浴場、建築基準法法令で
定める量を超える危険物の貯蔵・処理工場、などです。それ以外は、住宅や商業施設、娯楽施設、
工場などが建築可能です。
準住居地域とは、幹線道路沿いで、自動車関連施設などと住居環境の調和を図る地域です。
建ぺい率は、50・60・80パーセント、容積率は100~500パーセントです。
この地域に建てられるのは、次のとおりです。
1. 住宅などの居住用の建物、教育施設
2. 店舗等(1万平方メートル以下)、事務所等、ホテルなど(ラブホテル類を除く)
3. 旅館、
4. 娯楽施設、や展示場等(1万平方メートル以下)
5. 倉庫等(建築基準法法令で定める量を超ない危険物の貯蔵)、自動車車庫、畜舎、
自動車修理工場(原動機を使用する工場は作業場が150平方メートル以下)
この地域に建てられないのは、キャバレーなどの風俗業、商業地域および準工業地域に建築しては
ならない工場、一定基準を超える危険物の貯蔵・処理工場、などです。
都市計画区域の一つ。
都市計画区域外の区域で、用途の無秩序な混在や良好な環境の損失を防ぐため、市町村が指定し、
用途地域・風致地区等土地利用の整序のために必要な都市計画を定められることとした土地をいう。
準都市計画区域では、用途地域や特定用途制限地域等を都市計画に定めることができる。
建築法規の用語の一つであり不燃材料に次ぐ性能を持ったものです。
加熱開始後10分間燃焼しない、有害な変形・溶融・き裂が生じない、有害な煙またはガスを発生しない等で
国土交通大臣が指定した石膏ボード、木毛セメント板をいいます。
また、不燃材料は加熱開始後20分間での性能です。
不燃性能に関して政令で定める技術的水準に適合する建築材料には、不燃材料、準不燃材料、
難燃材料の3つの種類があります。
準防火地域とは、建物の密集する地域で火災が拡大しないようにするために都市計画で定められた
地域です。
防火地域と同じ趣旨のものですが、比較的規制が緩和されています。防火地域に建てられる建物は、
耐火建築物と準耐火建築物に限られます。準防火地域で、耐火建築物または準耐火建築物に
しなければならないのは、地上4階建て以上の建築物または延べ面積が1500平方メートル超の建築物に
限定されています。
また、地上3階建以下の木造建築物は、外壁や軒裏などを防火構造にするなど、開口部や主要構造部を
防火に必要な一定の技術的基準に適合すればよいことになっています。
城西とは東京23区の以下の地域。城西=杉並区、中野区(+市部の場合も)。城南、城西、城東、城北の
四つの区域に、都心6区(都心5区+文京区)を加えた五つの区域で全23区。
譲渡とは、所有資産を移転させる一切の行為をいいます。譲渡には、不動産などの売買のほか、
贈与や交換、公売なども含みます。譲渡による所得には所得税と住民税が課税されます。
土地や建物を売ったときの譲渡所得に対する課税は、給与所得などと分離(分離課税)して計算します。
計算方法は、譲渡所得=譲渡価額(売却代金)-(取得費+譲渡費用)-特別控除
所有期間5年超の物件を売った場合は、
税額=長期譲渡所得×15パーセント(住民税5パーセント)
所有期間5年以下の物件を売った場合は、
税額=短期譲渡所得×30パーセント(住民税9パーセント)
となっています。
なお、マイホームを売った場合には、「3000万円特別控除」「長期所有居住用財産の軽減税率」などの
特例があります。
城東とは、東京23区で、以下の区域。城東=足立区、葛飾区、荒川区、台東区、墨田区、江東区、
江戸川区。城南、城西、城東、城北の四つの区域に、都心6区(都心5区+文京区)を加えた五つの
区域で全23区。
上棟とは、屋根の一番上の部材を取り付けることで、この次に、上棟式という儀式を行います。
上棟式とは、無事、建物が完成することを祈願する儀式。それは棟上げまで工事が終了したことに
感謝しておこなうものといえます。これは建物の守護神と神に感謝の意をしめします。
鉄筋コンクリート造では躯体コンクリートの打ち込みが終了したこきに行いますが、これ以外では
木造軸組では棟木を棟に上げる時に、鉄骨造では鉄骨工事が完了したときといえるでしょう。
四隅の柱に酒や塩、米などをまき、天地四方の神を拝むといったものですが、餅や硬貨をまくところも
地域によってはあるといえます。
譲渡所得税とは、不動産の譲渡益に対して課税される税金のことです。譲渡所得は、譲渡した不動産の
所有期間により、5年以内を「短期譲渡所得」、5年超を「長期譲渡所得」として区別します。
譲渡所得にかかる税金は、短期譲渡所得が39パーセント、長期譲渡所得が20パーセントです。
ここでいう「所有期間」とは、実際に売却した日ではなく、「譲渡した年の1月1日現在」で計算されます。
短期と長期で税率が大きく異なりますので、売却時には注意が必要です。
譲渡損失の繰越控除とは、不動産を、購入した価格よりも低い価格で売却し、損失が出た場合、
その損失を3年間繰り越し、課税所得を減らせる特例制度のこと。正式には「特定の居住用財産の
買換え等の場合の譲渡損失の繰越控除の特例」と言う。譲渡損失の繰越控除が適用には、
所有期間5年超の居住用不動産を2006年末までに売却する、譲渡した年の前年の1月1日から
譲渡翌年の12月31日までの間(合計3年間)に次の自宅を取得し、かつ、取得をした年の
翌年12月31日までの間に住み始めることなどの条件がある。
なおこの特例は、住宅ローン控除と併用することができる。
城南とは、東京23区の以下の区域。城南=世田谷区、目黒区、品川区、大田区。
城南、城西、城東、城北の四つの区域に、都心6区(都心5区+文京区)を加えた五つの区域で全23区。
城北とは、東京23区で以下の区域。城北=練馬区、板橋区、北区、豊島区。
城南、城西、城東、城北の四つの区域に、都心6区(都心5区+文京区)を加えた五つの区域で全23区。
自力救済とは、自分の権利が侵害されたときに、法的手続きによらないでそれを回復すべく活動することを
指します。アパート、マンションの賃貸契約において、借主が家賃を滞納し何の連絡もないままに
荷物を置いて無断退去した。このような場合に、貸主が賃借権という債権を回復しようとして、
その部屋を勝手に整理し、残されたものを処分したとする。これが自力救済に該当する行為です。
しかし、法治国家である以上、このような、人権を無視した行為は許されない。
貸主は勝手な行動を起こす前に法的処分に委ねなければならない。
スタッコ仕上げとは、建物の外壁などの表面に、モルタルや合成樹脂を吹き付ける仕上げのことです。
古くは消石灰に大理石粉や粘土粉を混ぜたものを使用していましたが、近代以降は、セメントモルタルを
用いて粗面に仕上げる方法のことをいうようになりました。吹き付けた後、モルタルが柔らかいうちに
表面をローラーで押さえ、凸凹模様を付けることが多いようです。また、特殊コテで塗り付けることで、
縞模様など変化に富んだ模様をつくり出すことも可能で、色彩を施すこともあります。
砂粒状の骨材入りスタッコ材を厚く吹き付け、凹凸面を補強した仕上げ法もあります。
土間コンクリートやフーティングなどの下に、前処理として打つコンクリート。厚さは5~15cm。
構造上の意味はなく、基礎底面を平らにし、この上に基礎の中心や型枠の位置などを墨出しするための
もの。
天井または屋根下部分に配置されたスプリンクラーヘッドにより、火災感知から放水までを自動的に
行う消火設備のことをいいます。消火設備の中で、最も古くから用いられていたもののひとつです。
また、芝生などに自動的に散水する装置のことをいうこともあります。水源、加圧送水装置(消火ポンプ)、
自動警報装置(流水検知装置、表示装置、警報装置等)、スプリンクラーヘッド、送水口、配管・弁類及び
非常電源などから構成されています。使用するスプリンクラーヘッドや、配管方式等によってさまざまな
設備形態があります。
住宅金融支援機構と民間金融機関が協調して提供する住宅ローン商品です。このローンは、金利変動に
影響されない「長期固定金利」の住宅支援機構融資と、低金利のメリットが受けられる「変動金利型」
「固定金利期間選択型」の民間ローンが一体となった融資です。金利変動によるリスクをいくらか緩和し、
低金利によるメリットを多少ともいかそうというものです。この融資は、民間住宅ローンと機構融資の
申請が同時にでき、審査基準も一体として行われるため、手続きがスムーズといったメリットがあります。
住まいひろがり特別融資とは、親や子など親族が住むための住宅を新築、購入、リフォームする場合の
資金づくりをサポートする、住宅金融公庫の融資制度のことを指します。住まいひろがり特別融資は、
親(子供)を呼び寄せてお互いの家の近くに住みたい、両親のために古くなった家を建て替えたい、
といったときに利用できる融資制度です。申込日時点で70歳未満、月返済額の5倍以上の月収のほかに、
親が入居する住宅であれば60歳以上の親であること、子が入居する場合は扶養されていない
(定期的な収入のある)子であることなどの条件があります。週末などに自分で利用(居住)する2戸目の
住宅を取得する際に利用できる融資メニューもあります。
住み替えローンとは、すでに住宅を購入している人が、新しい住宅を購入したり新築したりして住み替える
場合に利用するローンのこと。買い換えローンとも呼ばれる。住宅の住み替えを行う際、
それまで住んでいた住宅を売却しても、その住宅のローンをすべて返済しきれないケースは少なくない。
このようなケースで新たに住宅を新築したり購入したりすると、新住居の住宅ローンに加え、
売却する住宅の住宅ローンも抱えてしまうことになる。そこで利用されるのが、民間の金融機関が
提供している住み替え(買い換え)ローンだ。住み替えローンは、購入する住宅の担保価値以上の
資金を借り入れることができるのが特徴。銀行によっては新しく購入する物件の購入価格の
300パーセントまで融資を受けることができるが、当然返済は厳しくなるので注意が必要だ。
スラブとは、床版のこと。一般的には鉄筋コンクリート造の建築物において、床の荷重を支える
構造床のことを指します。本来は平板や石板のことをいいますが、鉄筋コンクリート造では大梁や
小梁と一体化してつくられ、内部に碁盤の目状に入れられた鉄筋で強度を確保しています。
建築基準法では構造耐力上主要な部分の床版は8センチメートル以上と定められていますが、
マンションなどの集合住宅では上下階への遮音性を高める必要から、20センチ以上の厚さが標準と
されています。コンクリートでつくられているものをコンクリートスラブ、床として用いられるときは
床スラブといいます。
筋違いは、梁で囲まれていることから長方形が作られている部分に、その対角線上を描くように
張り渡される部材のことであるといえるでしょう。それは筋違いと柱は金物でしっかりと接合されなければ
ならないといえるでしょう。それはまた、筋違いと土台も同様に、梁とは、金物を使ってでしっかりと
接合されなければなりません。この筋違いは壁の一部として、備え付けられるようになった部材で、
それは特に耐力壁を作るようになってから姿を現しました。
制限物権とは、特定の目的のためだけに認められる、その物を使用収益できる権利を指します。
用益物権と担保物権に分かれます。民法の物権法においては、物権は、物を支配する力の大きい順番に、
占有権、所有権、制限物権に分かれます。さらに制限物権は、用益物権と担保物権に分けられます。
用益物権の代表は、地上権、永小作権などです。また、担保物権には、抵当権、質権などが含まれます。
生産緑地法とは、農林漁業との調整を図りつつ、良好な都市環境の形成に資することを目的と
しているもので、次の行為をしようとする場合は市町村長の許可を受けなければならない。
1.建築物その他の工作物の新築、改築または増築
2.宅地の造成、土石の採取その他の土地の形質の変更
3.水面の埋立てや干拓。
正常価格とは、不動産鑑定評価の価値基準の一つで、現実の社会経済情勢の下で合理的と考えられる
条件を満たす市場で形成されると考えられる価格のことで、不動産は一般商品とは違い市場性が
局限され不完全であり、取引に個別的な事情が介在しがちであって、正常価格が形成されるという
保証はない為に知識経験の豊富な専門家の鑑定評価により正常価格を求めることになっている。
生前贈与(セイゼンゾウヨ)とは、自分の生前に配偶者や子供などに資産を贈与することです。
その贈与にかかる税金を「贈与税」といいます。
正中線とは、家の中心点(重心)から真北、真南、真西、真東に延ばした直線のことを指します。
また、中心点から北西、南東、北東、南西に延ばした直線のことは四隅線(しぐうせん)といいます。
正中線と四隅線を合わせると、家の中心点から4本の直線が延びることになります。一般に、
この4本の線上にトイレの便器、バスタブ、キッチンの流し、コンロ、玄関のドアや窓があると、
災いが起こり、家相上(陰陽五行説に従えば)よくないといわれています。
普通借地権契約や従来型の借家契約で、借り手が契約更新を求めた場合に、貸主側に正当事由が
なければ更新を拒否できず、明け渡しを求められない。
この正当事由とは、貸主側が自分で使用する必要性があり、なおかつ借り手・貸主双方の利害得失を
比較考慮して、貸主に相当の事情があると認められる場合のこと。立退料の支払いも正当事由を補完する。定期借地権、定期借家契約には正当事由制度は適用されない。
生命保険会社融資とは、民間融資のひとつ。住宅金融公庫の融資を受け、それだけでは足りないぶんを
補う形で借りるのが一般的。銀行融資などと同じで、公的融資を受けた上で足りないぶんを借りるのが
一般的な利用方法。住宅ローンは、ほかのローンと比べて、民間融資でも金利は低い。
また、最高35年という長期返済が可能で、年間返済金額は年収の20~40%以内と定められている場合が
多い。会社ごとに金利その他の規定も違うことが多いので、ローンを組もうとする人は、
該当企業に詳細説明を受けたほうがいい。
不動産の取引が成立(成約)して、売買契約書に記載される金額のことを成約価格といいます。
広告などに記載されている販売価格や売り出し価格は、売主の「希望価格」であって、実際の
成約価格とは一致しない場合もあります。特に中古住宅や新築物件でも、完成在庫(売れ残り)と
なっている場合では、値引きの結果、大幅に成約価格が下がる場合があります。
施主検査とは、竣工(工事の終わり)時に、施主が、多くは現場監督と、工事の結果をチェックして
いくことを指します。竣工すると、引渡しの前に、施主検査が行われる。施主はここで、いろいろ不満な
点があったり、ミスを見つけたりすると、それを建築者側に告げて気に入るように直してもらうことができます。このとき、マイホームを持ったうれしさから浮き足立ち、冷静な目で工事を見られない人も多いという。
だが、ここでチェックをし、不足点を直してもらうことが後々のトラブルを招かないためのポイントです。
設計住宅性能評価書とは、住宅性能表示制度に基づき、客観的な第三者評価機関によって、
建物の設計段階において、一定の性能水準に達していることが認められた住宅に交付されるものです。
住宅性能表示制度では、住宅の性能に関して、構造の安定(耐震等級など)・温熱環境
(省エネルギー対策等級など)など、10分野29事項に渡って評価基準が定められています。
それにしたがって指定住宅性能評価機関が客観的な評価を行います。設計性能評価書とは、
住宅の設計段階においての評価結果をまとめたものです。住宅性能評価には、施工段階と完成段階での
検査の評価結果をまとめた建設住宅性能評価書もあり、通常は設計と建設の住宅性能評価書を
あわせて取得するのが一般的です。
設計図書とは、住宅などを建設する際に必要な図面や仕様書のことです。工事請負契約や、
建築確認申請の際に必要な書類のすべてのことを指します。設計図書の内容は、建築物の構造や
規模によっても異なりますが、主なものには、附近見取図、配置図、仕様書(仕上げ表を含む)、平面図、
2面以上の立面図、矩計図(かなばかりず)などがあります。
セットバックとは、建造物を後退させるという意味ですが、以下のようにいくつかの意味で使われています。
・ 日照の確保などのために、建物を建てるときに上階を下階よりも後退させること
・ みなし道路の場合に、道の中心線から2メートル後退した線が道路の境界線とみなされること
(ただし、道路の反対側ががけ・川などのときは、がけ・川などの境界線から水平に4メートル後退した
線が境界線とみなされます)
・ 壁面線が指定される場合に、建物の壁またはこれに代わる柱、または高さ2メートルを超える門・へいは、
原則として壁面線を越えて建てられないこと
・ 第1種低層住居専用地域・第2種低層住居専用地域の中で、都市計画で外壁の後退距離が定められた
場合、建物の壁またはこれに代わる柱から敷地の境界線までの距離は、1.5メートルまたは1メートル以上
でなければならないとされていること
接道義務とは、建物の敷地が、幅員4メートル以上の道路に2メートル以上接していなければならないことを
いいます。都市計画区域・準都市計画区域が対象となります。
この義務に反する土地には、原則として、建物を建てることができません。
ただし、周囲に広い空地があるなど、特定行政庁の許可を得ることができれば、例外的に接道義務を
免れることができます。
設備機器工事とは、キッチンの流し台、ガス台、調理台などの台所機器を初め、洗面化粧台や浴槽、
換気扇などの住宅什器を備え付ける工事。
設備図面とは、建物の中の設備、電気・水道などについてそれらがはっきりと見えるように描かれた図面。
最もいいのは、見取り図に重ねると位置関係がはっきりわかる描き方のしてあるもの。
専属専任媒介契約とは、媒介契約の一種で、依頼者(売主や貸主)が、他の宅建業者に重複して
依頼することができないと同時に、依頼した宅建業者が紹介する相手(顧客)以外の人とは取引できない
媒介契約をいいます。いわば、依頼した業者に全面的に任せるものです。依頼を受けた業者にとっては、
他の業者による横取りの心配がなく、依頼者が自分で取引相手を見つけてしまう可能性もないので、
努力が無駄になることはなくなります。それだけ積極的な努力が期待できます。
専属専任媒介契約を結んだ宅建業者は、指定流通機構への物件登録を、媒介契約締結の日から
5日以内に行い、業務処理状況の報告も、1週間に1回以上行わなければなりません。
他の媒介契約に比べて、より丁寧な業務が要求されています。
専任媒介契約とは、媒介契約の一種で、依頼者(売主や貸主)が他の宅建業者に重複して依頼できない
媒介契約をいいます。ただし、依頼者は自分で取引相手(顧客)を探して取引することは可能です。
依頼を受けた業者にとっては、依頼者が自ら取引相手を見つけてしまう可能性はありますが、
一般媒介契約の場合と異なり、他の業者に取引を横取りされる可能性はありません。
そのため、営業努力が無駄になる確率は低く、それでけ積極的な努力が期待できます。
専任媒介契約を結んだ宅建業者は、指定流通機構への物件登録を媒介契約締結日から7日以内に行い、
登録済み証を依頼者に渡さなければなりません。また、業務処理の状況の報告を2週間に1回以上行う
必要があります。
線引とは、無秩序な市街化を防止し計画的な市街化えお図るため、都市発展の動向を勘案して、
都市計画区域は市街化区域と市街化調整区域とに区分される。
この都市計画は都道府県知事により決定するが、区分の作業のことを線引と呼ぶ。
線引小切手とは、小切手の表側の右肩などに、2本の横線を引いたもののことを指します。
線引小切手は、受け取る相手側の人間を特定するので、もし、これを落としたり盗まれたりしても、
すぐに不正だとわかるようになっています。銀行振り出し小切手(自己宛小切手)は、
通称預金小切手(略して預手)といい、その表側の右肩に線を引いたものを、線引き小切手という。
線を引くことで、受け取る相手側を特定でき、不正防止効果が生まれます。
分譲マンションなどの区分所有権建物において、区分所有者が単独で所有している部分のことです。
一般的には住戸部分をいいますが、厳密には、天井・床・壁などコンクリート躯体部分で囲まれた
内部空間になります。これに対して、区分所有権建物において、区分所有者全体で所有している
部分は「共用部分」といいます。
分譲マンション等で、区分所有者が完全に自分個人の所有物として扱える専有部分(部屋の内側)の
面積を専有面積といいます。これには、玄関ポーチやバルコニーなどの面積は含まれません。
専有面積の計算方法には、内法面積(うちのりめんせき)と壁芯面積(へきしんめんせき)の
2種類があります。内法面積は、実際に使用可能な壁の内側だけの面積のことをいい、壁芯面積は、
部屋を囲むコンクリート壁の中心線で囲んだ面積をいいます。
したがって、内法面積が壁の厚さの半分ほど小さくなっています。
なお、登記簿での「床面積」は内法面積で、分譲マンションの広告は、一般的に壁芯面積が
記載されています。
税の軽減措置とは、さまざまな場合に適用されるものだが、不動産のカテゴリー内で、もっとも
身近になるのは、いわゆる「マイホーム」購入に関する軽減措置のことだ。専門家に相談して、
損をしないようにすることが大事。不動産物件購入の際、またその後には、さまざまな税金の問題が
発生してくる。それは、家や土地を持つことで固定資産を持つことになるからだが、それをひとつの投資と
して転売したり、賃貸したりして利益を得ようとするのではなく、もっぱら自分で住むために手に入れた
(居住用財産)ということがはっきりしている場合には、税金面で軽減措置がとられることになっている。
それは、「家に住んで生活する」という事実はなによりも優先されるべきこと、という、国の認識に
基づいている。具体的に言えば、マイホームを購入する際、また購入してからについては、住宅ローン控除、不動産取得税軽減措置、登録免許税軽減措置、新築住宅(建物)の固定資産税軽減措置、
住宅用地の固定資産税軽減措置、住宅取得資金贈与の特例など、また、譲渡のときには、
居住財産の3000万円特別控除、長期譲渡の税率軽減措置、居住財産買換え時の特例などの措置がある。
第1種および第2種低層住居専用地域には、隣地斜線制限がない代わりに建築物の絶対的な高さの
制限がある。数値は10mまたは12mで、各地域の都市計画によって決められる。高さの限度が10mの
地域では、一定以上の敷地面積があり、かつその敷地内に空地を有するなど、低層住宅地の環境を
害する恐れがないと認められれば12mまでの緩和もある。一方、限度12mの地域では日影規制が
強化されるなど総合的に運用される。
ゼネコンとは、総合工事請負会社のことです。General Contractorの略で、土木工事一式と建築工事一式を
元請で受注し、責任施工します。「総合建設業者」とも呼ばれ、大手建設会社が該当します。
実際の建設工事はサブコン(Sub Contractor)といわれる下請業者が行い、ゼネコンは建設プロジェクトの
企画・立案、事業計画の策定、設計、施工監理、安全管理などプロジェクトをトータルにマネジメントします。
また、資金調達や法令遵守、地域住民への対応などもゼネコンが実施します。
ゼネコンとは、建設に関する幅広いノウハウをもつ業態といえます。
(社)全国住宅供給公社等連合会は、全国の住宅供給公社等の事業運営に関する連絡・協調、調査・研究、
関連機関との連絡および折衝などを行うための法人。1965年、国および地方公共団体の、住宅政策の
一翼を担うことを目的に住宅供給公社法が施行された。これに基づいて設立されたのが、全国の住宅供給
公社。それらをまとめるのが、(社)全国住宅供給公社等連合会だ。実際には、全国57公社だけでなく、
地方公共団体などが設立した7つの民法法人もこれに加わっている。
総戸数(ソウコスウ)とは、ひとつの集合住宅における「住戸の合計数」のことです。
相続時精算課税制度とは、贈与税を支払う代わりに、相続時に精算する制度です。
2003年1月1日以降に財産の贈与を受けた人は、贈与税か相続時精算課税制度を選択できます。
この制度を選択すると、親から贈与を受けた時点では2500万円までは非課税(超過分には
一律20パーセント課税)となり、贈与者が亡くなったとき、相続財産に贈与財産を加算して相続税が
課税されます。
この制度を利用できるのは、
1. 贈与者が65歳以上の親
2. 受贈者が20歳以上の子(子が死亡しているときは孫)
となります。また、贈与を受けた年の翌年3月15日までに、税務署にその旨の「届出書」を提出する
必要があります。
相続税とは、亡くなった人の財産を相続や遺贈によって取得した個人にかかる税金のことです。
課税対象は、現金、預貯金、有価証券、不動産などのほか、貸付金や著作権など経済的な価値が
あるもの全てとなります。また、死亡前3年以内に贈与された財産や、相続時精算課税の適用を受けていた
財産も課税対象に加算されます。非課税となるのは、墓地や葬式費用の他、特定の寄付などです。
死亡保険金や死亡退職金は、「500万円×法定相続人の数」までが非課税となります。
相続税評価額とは、相続税や贈与税を計算するときの基準となる課税価格のことです。
土地の評価方法は、「路線価方式」と「倍率方式」があります。市街地など路線価のある地域は
「路線価方式」で、路線価図にある1平方メートル単価(千円単位)に敷地面積を掛けて計算します。
路線価が付いていない場所は「倍率方式」で、固定資産税に一定の倍率(各税務署ごとに設定)を掛けて
計算します。
借地の場合には、上記で求めた金額に借地権割合(30か40パーセント)を掛けます。
借地権割合は、その土地によって決まっています。建物の評価額は、固定資産税評価額と同じです。
死亡した被相続人に借金が多くて遺産額がマイナスの場合などに、相続する権利を捨てること。
相続放棄には期限があり、相続の開始があったことを知ってから3か月以内に、所轄の家庭裁判所に
相続放棄の申し立てをしなければならない。一度選択すると、原則として取り消せない。
相続放棄をすると、プラス・マイナス一切の財産の相続権を失う。ただし、死亡保険金などの
「みなし相続財産」は、相続放棄をしても受け取ることができる。
総返済負担率とは、収入に対する各種ローン返済額の割合のこと。住宅ローンを安心して利用するため
には、この割合を一定以内におさめる必要がある。住宅金融公庫の住宅ローンを利用する場合、
必要月収(月返済額の5倍以上の月収)のほかに、総返済負担率の審査も行われる。
総返済負担率は、下記の計算式で求める。
(住宅取得に必要な借入金の年間返済額の1/12+今回の住宅取得以外の借入金の年間返済額の
1/12)÷申込本人の年収(+収入合算者の年収)の1/12
住宅金融公庫の住宅ローンでは総返済率を、年収300万円未満の場合は25パーセント、
年収300~400万円は30パーセント、400~700万円は35パーセント、700万円以上は40パーセントに
おさめることを目安としている。
借地権がついた宅地の所有権を底地といいます。(建物の所有を目的とする地上権、貸借権を借地権と
いいます)
更地(さらち)のように、土地所有者が自由に利用したり転売できる「完全所有権」とは違い、借地権者との
関係で利用上の制約を受けたり、第三者に底地だけを売却することが難しいことから、「不完全所有権」と
いわれています。なお、底地の価格は、更地の時価から借地権価格を差し引いた金額に相当します。
即決和解とは、簡易裁判所においてそのお互いが合意を得ている内容を和解調書に記載することであると
いえるでしょう。それはもちろん訴訟を起こす前に、示談ができているときにそのようになるといえるでしょう。
和解調書とは、(もめごとが起きた場合にその問題に最も関係のある当事者同士が和解に応じたときに
作られる文書であるといえるでしょう。これの内容は例えばその問題がどのようにして和解にまで事が
運んだかなどの経緯や、和解条項などもあります。ここに決められた和解条項を守らない場合は、
すぐに罰せられることになります。それは判決と同じ効力と、拘束力を持っている文書であるからです。
そして他の内容としてはは、和解が成立した日時、裁判長、裁判官の氏名などもあります。)
小さく突き出して設ける幅の狭い壁をいう。建物から外部へ突き出して設けられ、構造上の目的のほか、
目隠し、防火、防音、集合住宅バルコニーに設ける各戸の分離といった目的がある。また玄関脇や、
ダイニングとキッチンの間などに設ける場合もある。
ゾーニングとは、空間をテーマや用途に分けて考えることをいいます。エリア開発、敷地配置、
住戸内配置など、規模の違いはあっても、空間デザインを考えるうえで基本になるものです。
ゾーンは大別して、パブリックゾーン、プライベートゾーン、サービスゾーンの3種類になります。
街でいえば、公共施設、住宅地、商業施設がそれぞれ該当します。マンションでは、共用施設、
各住戸部分、フロントや駐車場など、ゾーニングに基づいて配置されます。住空間にも同様の分類があり、
家族が集まったり、来客があったりというパブリックゾーン、個人の部屋となるプライベートゾーン、
そしてキッチンやトイレ、バスルームなどのサービスゾーンです。これらのゾーンは、人の動きの動線を
考慮すると、どこからも等距離となる正三角形の配置が理想だといわれています。
贈与税とは、財産を無償で贈与されたときにかかる税金のことです。個人から個人への贈与が対象で、
110万円の基礎控除を超えた分に課税されます。20歳以上の子が65歳以上の親から贈与を受けた
場合には、相続時に一括精算する「相続時精算課税制度」を選択することもできます。